【ワイン】白ブドウ&黒ブドウ品種一覧、28種類の違いや特徴について

コラム

「ワインの選び方は?」

「ブドウの品種によって味がどう変わるの?」

「味の好みは分かってもブドウで選んだことがない。。」

そうお思いの方もいらっしゃると思います。

世界では数多くのワインが発売されており、自分の好みに合う銘柄を見つけ出すのは難しいかと思います。

ワインの個性を決める重要な要素のひとつが “ブドウ品種” 。同じ品種でも産地や醸造方法によって異なる味わいが楽しめます。本記事では、白ワインと赤ワインに使われる代表的な14種類ずつのブドウ品種について、特徴や香り、味わいを詳しく解説します


  1. ブドウ品種について
      1. ワイン用のブドウ品種は何種類ある?
      2. 食用ブドウとワイン用ブドウの違い
  2. 代表的な白ブドウの品種14種類とワインの特徴
      1. 甲州(日本の山梨県など)
      2. シャルドネ(フランスなど)
      3. ソーヴィニヨン・ブラン(フランスなど)
      4. リースリング(ドイツなど)
      5. アルバリーニョ(スペインなど)
      6. ヴィオニエ(フランスなど)
      7. ヴェルメンティーノ(イタリアなど)
      8. グリューナー・ヴェルトリーナー(オーストリアなど)
      9. ゲヴュルツトラミネール(フランスなど)
      10. シュナン・ブラン(フランスなど)
      11. ジルヴァーナー(ドイツなど)
      12. セミヨン(フランスなど)
      13. トロンテス(アルゼンチンなど)
      14. ピノ・グリ(フランスなど)
  3. 黒ブドウの品種14種類とワインの特徴
      1. カベルネ・ソーヴィニヨン(フランスなど)
      2. ピノ・ノワール(フランスなど)
      3. マスカット・ベリーA(山梨県など)
      4. メルロ(フランスなど)
      5. カベルネ・フラン(フランスなど)
      6. カルメネール(チリなど)
      7. ガメイ(フランスなど)
      8. グルナッシュ(フランスなど)
      9. サンジョヴェーゼ(イタリアなど)
      10. シラー / シラーズ(フランスなど)
      11. ジンファンデル(アメリカなど)
      12. テンプラニーリョ(スペインなど)
      13. ネッビオーロ(イタリアなど)
      14. マルベック(アルゼンチンなど)
  4. おすすめの品種による選び方
      1. 赤ワインのブドウ品種の選び方
      2. 白ワインのブドウ品種の選び方
  5. まとめ

ブドウ品種について

冒頭で述べたように、ワインの味の決め手の一つは ブドウの種類 です。そしてブドウの種類によって、でき上がるワインのスタイルも変わります。

ワイン用のブドウ品種は何種類ある?

ワインは世界各国で生産されており、それぞれの土地に適したブドウ品種が栽培されています。そのため、世界には 約5,000種類以上 のワイン用ブドウが存在するといわれています。

また、赤ワイン用のブドウ品種は「黒ブドウ」、白ワイン用のブドウ品種は「白ブドウ」と呼ばれています。

食用ブドウとワイン用ブドウの違い

ブドウには ワイン用ブドウ とスーパーなどで買える、 生食用ブドウ があり、どちらとしても利用されるブドウもあります。

現在、世界で栽培されているブドウの約 8割 がワイン用と言われています。

ワイン用のブドウの特徴は粒が小さく、水分量が少ないなどの特徴があります。

また、 皮が厚く、種が多い ため、これがワインの タンニン のもとになります。

代表的な白ブドウの品種14種類とワインの特徴

ではここから具体的な品種14種類をご紹介します。まずは白ブドウからです。

甲州(日本の山梨県など)

特徴日本固有の品種。柑橘系の爽やかな香りと穏やかな酸味があり、和食との相性が抜群。
外観:シルバーやベージュを思わせる極淡いレモンイエロー
香り:グレープフルーツ、梨のコンポート、白い花、白いスパイス、日本酒に共通する吟醸香
味わい柔らかく、酸味はまろやか。軽やかで後味にほのかな苦味

シャルドネ(フランスなど)

特徴世界中で栽培される品種。白ワインの女王と称されている。
外観:緑がかったレモンイエロー
香り:レモン、ライム、グレープフルーツ、白桃、蜂蜜
味わいスッキリとした酸味が特徴でシャープな味わい

ソーヴィニヨン・ブラン(フランスなど)

特徴:グリーン系の爽やかな香りとキリッとした酸味が特徴。ハーブや柑橘系のアロマが感じられる。
外観:グリーンがかった淡いレモンイエロー
香り:青リンゴ、グレープフルーツ、レモングラス、アスパラガス、芝生
味わいしっかりとした爽やかな酸味と心地よいコクのある苦味

リースリング(ドイツなど)

特徴:高い酸味とフローラルな香りを持ち、ドライから甘口まで幅広いスタイルが楽しめる。
外観:グリーンがかった淡いイエロー
香り:リンゴ、グレープフルーツ、洋梨、アカシア、黄桃、カモミール、石油香
味わいしっかりとした酸味を中心に、丸みのある果実味とコク

アルバリーニョ(スペインなど)

特徴:ヨードのや香りも感じられるため、魚介類と相性がよく、「海のワイン」と言われる。
外観:青みを帯びた淡いレモンイエロー
香り:グレープフルーツ、白い花、ヨード
味わい豊かな酸味とミネラル感のある塩味

ヴィオニエ(フランスなど)

特徴:華やかなアロマとオイリーな口当たりが特徴。
外観:緑がかったイエロー
香り:アンズ、熟した桃、マスカット、マンゴー、バラの花
味わいアルコールのボリューム感があり、しっかりとした酸味と果実味

ヴェルメンティーノ(イタリアなど)

特徴:爽やかでミネラル感のあるワインを生む品種。
外観:濃いめのイエロー
香り:柑橘類、桃、レモンの皮、乾燥ハーブ
味わい爽やかな酸味と滑らかな口あたり

グリューナー・ヴェルトリーナー(オーストリアなど)

特徴:白胡椒や柑橘系のスパイシーな風味が特徴。
外観:淡いレモンイエロー
香り:レモン、青いハーブ、白い花、白コショウ
味わいフレッシュでキレのある酸味、強いミネラルの印象

ゲヴュルツトラミネール(フランスなど)

特徴:ライチやバラの香りが特徴的なアロマティックな品種。
外観:粘性が強めで黄色
香り:ライチ、トロピカルフルーツ、白檀、コリアンダー、ジャスミン、バラ
味わいオイリーで酸味は少なめ。第一印象は非常にパワフル

シュナン・ブラン(フランスなど)

特徴:高い酸味と果実味のバランスが良く、多様なワインが作られる。
外観:淡いイエロー
香り:カリン、黄色のリンゴ、アプリコット、白い花、ハーブ、ミネラル
味わいしっかりとした酸味とふくよかな果実味

ジルヴァーナー(ドイツなど)

特徴:ミネラル感が強く、さっぱりとした味わいが特徴。
外観:グリーンがかった明るいイエロー
香り:柑橘類、青リンゴ、白い花、ハーブ、スパイス
味わい白い花や洋梨を思わせるフルーティーな果実味、キレの良い酸味

セミヨン(フランスなど)

特徴:フルボディで蜂蜜のような甘さがあり、貴腐ワインの主要品種にもなる。
外観:緑がかったイエロー
香り:青リンゴ、ハーブ、白コショウ
味わい軽快な酸味、甘みは控えめでスパイスの味わい

トロンテス(アルゼンチンなど)

特徴:フローラルでアロマティックな香りが特徴。
外観:緑がかった淡いイエロー
香り:マスカット、柑橘類、ジャスミン、バラの花、白いスパイス
味わい軽快な酸味、フレッシュ、フルーティー

ピノ・グリ(フランスなど)

特徴:しっかりとしたボディと果実味があり、奥深い味わいの白ワインを生む。
外観:濃いめのイエロー
香り:洋梨、トロピカルフルーツ、花、スパイス
味わい酸味は穏やかで、ボリューム感がありふくよかな果実味。後味に苦味

黒ブドウの品種14種類とワインの特徴

カベルネ・ソーヴィニヨン(フランスなど)

特徴:世界的に有名な品種で、しっかりとしたタンニンと熟成による複雑な味わいが特徴。
外観:黒みがかった濃いダークチェリーレッド
香り:ブラックベリー、クレーム・ド・カシス、ミント、丁字などのスパイス、杉、ロースト、ヴァニラ
味わいはっきりとした酸味と渋み、広がりのある果実味、スパイシーさもあり心地よい苦味も感じられる

ピノ・ノワール(フランスなど)

特徴:エレガントで繊細な味わい、フルーティーな香りと上品な酸味が特徴。
外観:チェリー、イチゴ、ラズベリーなどの赤い小さな果実、紅茶、枯れ葉
香り:酸味が強め、タンニンによる渋みが少なく上品で繊細
味わい酸味が強め、タンニンによる渋みが少なく上品で繊細

マスカット・ベリーA(山梨県など)

特徴:アメリカ系のブドウのベリーとヨーロッパ系ブドウのマスカット・ハンブルグを交雑して生まれた品種。
外観:明るめのチェリーレッド
香り:イチゴキャンディ、赤い果実、綿菓子のような甘い香り、バナナ、シナモン
味わい生き生きとした果実味と酸味、軽めのタンニン、やさしい口たりでフルーティー

メルロ(フランスなど)

特徴:カベルネ・ソーヴィニヨンよりも柔らかく、果実味豊かな味わい。
外観:濃縮感のある黒みがかったダークチェリーレッド
香り:カシス、ブルーベリー、スミレ、カカオ、プラム、ビターチョコレート、ロースト、ヴァニラ
味わいタンニンの渋みは穏やか、濃厚で滑らかな口あたり

カベルネ・フラン(フランスなど)

特徴:カベルネ・ソーヴィニヨンよりも軽やかでハーブの香りが特徴。
外観:紫を帯びた明るい色調
香り:ブルーベリー、チェリー、グリーンアスパラガス、シシトウ
味わい心地よいタンニン、フレッシュで軽快な酸味

カルメネール(チリなど)

特徴:厚く深い色合いの果皮、小さい房の赤ワイン用の品種
外観:黒みを帯びたチェリーレッド
香り:ブラックベリーのコンポート、プラム、ユーカリ、ビターチョコ
味わい果実味豊か、タンニンしっかり

ガメイ(フランスなど)

特徴:ボジョレーヌーボーの品種。
外観:紫がかった濃いめの色調
香り:イチゴ、ラズベリー、スミレの花、スパイス
味わいまろやか、ふくよかな果実味、タンニンなめらか

グルナッシュ(フランスなど)

特徴:果実味が強く、アルコール度数が高めになりやすい。
外観:紫を帯びた明るいチェリーレッド
香り:ブルーベリー、イチジク、芍薬、プルーン、甘い果実の香り
味わい酸味が控えめ、なめらかなタンニン、アルコール感が強い

サンジョヴェーゼ(イタリアなど)

特徴:酸味がしっかりあり、食事との相性が良い。
外観:紫がかった濃いめの色調
香り:プルーン、チェリー、スパイス
味わい果実味、酸味が強く、タンニンは強いが滑らか

シラー / シラーズ(フランスなど)

特徴:スパイシーで力強い味わい、熟成による複雑さも魅力。
外観:紫色から黒みを帯びた濃い色調
香り:サクランボ、ブラックチェリー、プラム、ユーカリ、甘草、黒コショウ、ビターチョコ
味わいジャムやドライフルーツのような果実味と強く豊かなタンニン

ジンファンデル(アメリカなど)

特徴:果実味が豊かで、スパイシーな風味を持つ。
外観:ダークチェリーレッド
香り:ブラックチェリー、熟したジャム状の果実、スパイス
味わいアルコールのボリューム感、果実味豊か、タンニンなめらか

テンプラニーリョ(スペインなど)

特徴:熟成に向くバランスの良いワインを生む品種。
外観:紫を帯びた濃いめのチェリーレッド
香り:スミレ、プルーン、ブラックチェリー、土の香り
味わい心地よい酸味、スパイシーなアフターフレーバー

ネッビオーロ(イタリアなど)

特徴:長期熟成向きで、複雑な香りと強いタンニンが特徴。
外観:明るめのチェリーレッド
香り:熟したプルーン、赤い果実、ドライフラワー、枯れ葉、鉄、スパイス
味わい酸味、タンニン、アルコール共にしっかりめ

マルベック(アルゼンチンなど)

特徴:濃厚な果実味とスモーキーなニュアンスが特徴。
外観:紫色から黒みを帯びた濃い色調
香り:ブラックベリー、スミレ、プラム、ユーカリ、甘草
味わい強く豊かな渋みと酸味、濃厚でコクがある

おすすめの品種による選び方

赤ワインのブドウ品種の選び方

  • 濃厚で渋味をしっかり味わいたい方カベルネ・ソーヴィニヨン
  • 濃厚さは欲しいけれど、渋味はマイルドな方がいい方メルロー
  • 爽やかでエレガントな軽やかな赤ワインを飲みたい方ピノ・ノワール

白ワインのブドウ品種の選び方

  • フルーティーでクセのない飲みやすい白ワインが好きな方シャルドネ
  • 爽やかさと華やかさを楽しみたい方ソーヴィニヨン・ブラン
  • ほんのり甘味がありつつ、すっきりとした酸味を感じたい方リースリング

まとめ

ワインには、個性豊かなブドウ品種が数多く存在し、それぞれ香りや味わいに大きな違いがあります。世界には約5,000以上のワイン用ブドウ品種があるといわれていますが、その中でも特に代表的な品種を知ることで、ワイン選びがぐっと楽しくなるはずです。

今回ご紹介した品種を参考に、自分好みのブドウを見つけて、ワインの奥深い世界をぜひ楽しんでみてください!

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