ウイスキーの個性は、蒸溜方法ひとつで大きく変わる。
その奥深さを体感できる名作が、ニッカウヰスキーの「カフェモルト」&「カフェグレーン」です。
どちらもニッカが誇るレトロな「カフェ式蒸溜機(Coffey Still)」で蒸留されたウイスキーで、香り・味わい・余韻のすべてが異なる魅力を持ちます。
今回は、実際に飲み比べてみたレビューを交えながら、それぞれの個性をご紹介します。
カフェ式蒸溜機とは?|ウイスキーの味を決める伝統の装置
「カフェ式蒸溜機」は、1830年にイーニアス・カフェが発明した連続式蒸溜機の原型。
大量生産に向かないため、現代ではほとんど使われなくなったこのクラシックな設備を、ニッカは現在でも宮城峡蒸溜所で使用し続けています。
この蒸溜機の特徴は、“原料由来の香味”をより多く残すこと。
そのため、カフェシリーズは他のグレーンやモルトに比べて、よりリッチでコクのある味わいが楽しめます。
カフェモルト|厚みのあるリッチな味わいを楽しみたい方に
🥃 カフェモルトとは?
大麦麦芽100%を原料に、カフェ式蒸溜機で蒸留されたモルトウイスキー。
通常、モルトはポットスチルで蒸留されますが、あえてカフェ式を使うことで、穀物の甘みと独特の丸みをもたらしています。
🔍 テイスティングノート
- 香り:キャラメル、トフィー、バニラの甘く香ばしいアロマ
- 味わい:厚みのあるリッチな甘さと、樽由来の木の渋みが重なる
- 余韻:スイートで長く、ゆったりと続くバニラの余韻
🍸 おすすめの飲み方
- ロック:香りと甘みが広がるリッチな時間を楽しみたい方に
- ハイボール:深みある味わいをすっきりと
カフェグレーン|まろやかでスムース。グレーンの優しさを味わう一本
🥃 カフェグレーンとは?
コーンを中心に複数の穀物をブレンドし、カフェ式蒸溜機で蒸留したグレーンウイスキー。
軽やかで飲みやすく、それでいて奥行きのある味わいが特徴です。
🔍 テイスティングノート
- 香り:バニラ、バナナ、穀物の柔らかな甘さ
- 味わい:スムースで優しく、口当たりは極めてなめらか
- 余韻:ドライながら、最後にほんのり甘みが残る上品さ
🍸 おすすめの飲み方
- ロック:クリアな香りと甘みをしっかりと感じられる
- ハイボール:穀物系の甘さが爽快に広がる
飲み比べレビュー|あなたは「コク派」?それとも「まろやか派」?
比較項目 | カフェモルト | カフェグレーン |
---|---|---|
香り | キャラメル・バニラ | バナナ・穀物系 |
味わい | 厚みある甘さと渋み | 軽やか&優しい |
余韻 | 長くスイート | ドライで上品 |
飲みごたえ | 力強くリッチ | スムースでデリケート |
どちらも「45度」と飲みごたえのある度数ながら、飲み口は全く異なる印象。
ウイスキーの奥深さと技術の粋を、グラス一杯で感じられる2本です。
是非飲み比べてみてください!
まとめ|カフェシリーズは“違いを楽しむ”上質な飲み比べに最適
ニッカのカフェモルトとカフェグレーンは、どちらもカフェ式蒸溜機ならではの豊かな香味が詰まった、他にはない個性派ウイスキー。
価格はやや高めですが、その分飲み比べることで得られる“発見と感動”は、きっと忘れられないものになるはず。
ウイスキーを深く知りたい方、じっくり味わいたい夜を過ごしたい方にこそおすすめです。
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